第12回 〜 性能を決める 〜


 さて、機体作りもいよいよ終盤戦ですが、実はここが機体作りにおいてある意味最も難しいポイントなのです。


 というのも、これから作る.dat ファイルは、人で言うところの「性格」のようなものなので、 この設定によって思ったとおりの―「かわいい」機体になるかが決まるからです。しかしながら実際にその「性格」を決めるのは シミュレーションに必要な数多くの設定項目とそこに入力された数値であり、見た目の印象でつい敬遠したくなります。おまけに具体的な 数値が書かれたデータがなかなか見つからないこともあり、大変です。

 
 ですが、ここはひとつじっくりやってみることにしましょう。


 まずはここをクリックしてください。.dat 専門のページが開きます。まずは上のフレームから なんとなく気になった項目を適当に選んでみましょう。
 

 ここで心がけておいてほしいことは、数値を変えると何ができるのか・何が変わるのかを見てほしいということです。ヨー・ピッチ・ロールくらいは覚えていてほしいですが、 その他の細かな用語についてはよほど暇な時にでも調べてもらえれば結構です。
 (要はあれです。しくみがわからなくてもテレビは見られる…みたいな)
 

 次にここをクリックして下さい。こちらで用意した minagi 用の .dat ファイルがダウンロードできます。 もちろんこのまま使えますから、この時点でもうフライト可能です。でも、その前にとりあえずここから下を読んでおいて下さい。



 

 左にあるのは、先ほどの.dat を作るための minagi の性能表(スペックシート)です。とはいっても minagi は架空の機体ですので、 これももちろん想像上のものです。ただ、長さや重さ、エンジンなど、一つ一つの項目は多くの性能表で見かけるものばかりです。


 実際に存在する機体の性能表をインターネットでさがす場合、まずは型式を入力して検索してみるのがよいでしょう。
 

 基本的に日本語で書かれたものよりも、英語など外国語で書かれたものがより詳しいという傾向があります。なので、型式といっしょに、 項目となっている単語(Length など)を英語で入力するというのも手です。ただし、普段使わないような単語や単位など が出てくることがありますので、翻訳ツールや換算表などを用意しておくとよいでしょう。
(そのどさくさで、いろいろと勉強にもなります)

 
 また、機体メーカーのサイトを見るというのもよいでしょう。メーカーは広報活動を怠るとそのままつぶれてしまいますから、 詳しいデータはとても重要です。性能以外にも三面図やコクピットの様子など、思わぬ資料が手にはいることもありますから、モデリングの 時にも役に立ちます。



 このようにして、重量や翼面積、出力などのデータはわりと簡単に手に入れることができます。しかし、運動に関するデータを 見つけるのはかなり大変です。また、仮にあったとしても、これらのデータを読んで.dat に反映させるのはかなりの知識が要求されます。


 そこで、よく似た既存の機体の.dat に、入手できたデータを当てはめていくという方法をとるのがよいかと思います。 YSFlight 向け機体データはそれこそ膨大な量がありますし、特殊なものも多々ありますから、必ず一つは似たようなものがあるはずです。




 飛ばしてみて気に入ったのが見つかったら、まずはその機体の.dat ファイルを探してコピーし、ファイル名と IDENTIFY, CATEGORY を変更します。


 そして、各項目に、入手したデータを当てはめていきます。なかったところはひとまずそのままにしておきます。

 
 また、固定装備の座標をとる必要があります。たとえばギアが接地する位置などは、タイヤ先端の座標と、.dnm 上での移動・回転量から求めることができます。 また、coll.srf を作る時に使った perl スクリプト「DNM2Srf」を使って.srf にしてから座標をとることもできます。

 軍用機の場合は武装を取り付ける位置が必要ですが、やり方は同じです。



 ある程度できたら、いよいよテストフライトです!




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