第1回 〜ファイル構成を知る〜
第1回ではまず、YSFlight の機体を形作る6つのファイルについて簡単に解説します。詳しくは実際にそれぞれのファイルを
作っていくときに説明しますので、ここでは名前と役割だけおおざっぱに覚えていただければOKです。
私の B7E7 を例にとって説明します。
1.「.dat」ファイル
.dat ファイルは、機体の性能、特性やコックピット、ギアの位置などを書いたファイルです。これによって、その機体が
どんな飛び方をするかが決まってきます。機体の形とはまったく関係ないので、極端な話、旅客機に戦闘機の.dat を使うと、戦闘機の
ような飛び方をする旅客機になっちゃいます。いやはやおそろしい…。
2.「.dnm」ファイル
.dnm ファイルは、機体のかたちを書いたファイルです。中には部品のデータと、その組み合わせかたが書かれていますから、
早い話プラモデルのキットのようなものと考えていただければよいかと思います。機体作りは、このファイルを作るのが主な作業になります。
3.「coll.srf」ファイル
coll.srf ファイルは、機体の当たり判定を表すファイルです。上の.dnm がプラモデルならこっちは紙飛行機ですね。砲弾や
地面、他の機体との衝突や、影の形はこのファイルをもとに計算されます。
4.「cock.srf」ファイルと「.ist」ファイル
cock.srf ファイルは、コックピットの形を書いたファイルです。ドライビングゲームの筐体(きょうたい)みたいなものですね。機体の外からは見えないように
なっていますが、最近では.dnm ファイルの方にこれを組み込んで、窓越しにコックピットが見えるようにした機体も多くあります。
.ist ファイルは計器盤の配置を書いたファイルです。これを作っておくと、コックピット視点の時にアナログの計器が表示されるようになります。ない場合は HUD (ヘッドアップディスプレイ:投影式の計器盤)が
表示されます。
5.「coarse.dnm」ファイル
coarse.dnm ファイルは、おおざっばな機体のかたちを書いたファイルです。YSFlight で自分から見て遠くにある機体をこれで表現することによって、描画を軽くするのに使われます。
いわば、「その他大勢」といったところでしょうか。構造的には.dnm とまったく同じです。
以上が、YSFlight の機体を構成するファイルたちです。名前が似ていたりするので気をつけて下さいね。
では、これで第1回はおしまいです。次回は、機体の「部品」を作る方法についてやっていきます。
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