第2回 〜 .srf ファイルを作る 〜



 第2回では、機体の「部品」となる形状データ、「.srf」ファイルを作る方法を解説します。


 …と、その前に、作るためのソフトを用意する必要がありますね。YSFlight をプレイされているのであれば、みなさん少なくとも一度は YSFlight のオフィシャルサイトに行ったことがあるかと思います。実はその一角で、専用のソフトが公開されています。



 1.まずは YSFlight オフィシャルサイト に行きましょう。

 2.左のメニューにある、「3D Graphics SDK Blue Impulse」をクリック。

 3.「winutil1.zip(780KB)」「winutil2.zip(1558KB)」をさがして2つともダウンロード。参照
   なお、ダウンロードするフォルダは「C:\YS_tools」などのように、半角の文字だけのフォルダにしておいてください。

 4..zip 形式で圧縮されているので、展開ウィザードやLhaplusなどを使って解凍しましょう。
   ※解凍方法については各自で調べて下さい。機体作りは基本的に調べ物の連続なので、そのくらいはお願いしますよ?



 解凍が済んだら、「winutil2」の方に、「gepolyx.exe」というのがありますので、起動して下さい。


 このような画面になりましたか? これが、.srf ファイルを作るためのモデリングソフト「Gepolyx」です。

 グレーの線で表示されている「X Y Z」というのはそれぞれの座標軸を表しています。多くの機体データでは、

 X軸…機体の左右方向
 Y軸…機体の上下方向
 Z軸…機体の前後方向

 となっています。

 
 さて、では早速使ってみましょう。上の「Primitive」メニューから「Insert Vertex」を選んで下さい。


 すると、画面のまんなかに「INS VTX」と、赤い点のようなものが表示されましたね。よく見えないのでズームしましょう。 Zキーで拡大、Mキーで縮小します。また、何もないところを右クリックでドラッグすると視点がぐるぐる回ります。さらに、カーソルキーで視点が上下左右に平行移動します。これらはとてもよく使う操作なので覚えておいて下さい。


 近づくと、こんなのがありますね。これがGepolyx のカーソル(矢印)です。この角度だとよく見えませんが、3枚の板の 後ろには鉛筆がついています。

 ではまず、3枚の赤い板を左クリックでドラッグしてみて下さい。その平面上でカーソルが動きます。


 動かし方がわかったら、次は実際に点を打ち込んでみます。鉛筆を左クリックして下さい。
←こんなのが現れます。これが頂点(Vertex)です。カーソルを動かして、空間にいくつか点を打ち込んでみましょう。
 ちなみに、これを右クリックするとその頂点が画面の中心になるように視点が移動します。



 頂点を打ち込んだら、次は面(Polygon)を張らなくてはいけませんね。

 

 面を張るには、「Primitive」メニューから「Insert Polygon」を選びます。そして、先ほど打った頂点を3つクリックすると、このように 緑色の平面が現れます。この状態ではまだできあがっていません。


 この面を決定するには、平面の内側の線をクリックします。

 

 すると、このようになります。他の点も同じようにつないで、三角錐(三角パック)を作ってみましょう。

 

 だいたい、こんな感じでしょうか。ちなみに、いらない頂点や平面を消したい時はそれぞれ、 「Primitive」メニューの「Delete Vertex」「Delete Polygon」を使えばOKです。


 次に、面の表裏を設定します。これを設定された平面は、裏側からは見えなくなり、結果として、描画の負荷を軽くし、モデルをきれいに見せます。 また、特に OpenGL(YSFlight のきれいな方です)ではこれをしておかないとグローシェーディング(なめらか)がかかりませんので、必ずやっておく必要があります。

 「Primitive」メニューから「Set Normal」を選びます。

 

 平面に赤い矢印が2本ずつ生えます。この矢印は法線(または法線ベクトル)といって、平面の向きを表しています。

  
 視点を回しながら、外向きの矢印をクリックしていきましょう。青い矢印が出るとともに、今まで透けた感じだったのが、固まりっぽくなったように見えるかと思います。 終わったら「Primitive」メニューの「Clear Interface Object」を選ぶと矢印の表示が消えます。

 

 それではここで「View」メニューの「Solid View With Light」を選んでみましょう。

 

 こうなります。では、色を変えてみましょう。「Primitive」メニューの「Select Color」で好きな色を選んだあと、「Paint Polygon」を選んでから 平面をクリックするとその色で塗れます。選んだ色は画面右下に表示されています。このまま「Insert Polygon」を使うと、はじめからその色で平面が作られます。

 

 さて、この辺で一度保存しておきましょう。保存するには「File」メニューの「Export SRF」を選びます。ファイル名は何でもかまいませんが、 全角の文字がふくまれていると読み込めないので、気をつけましょう。逆に読み込む時には「Inport SRF」をからファイルを選びます。


 ここまでが、Gepolyx による基本的な形の作り方です。流れとしては


頂点を打つ! → 平面を張る! → 表裏の設定をする! → 色を塗る! → 保存! 


 といった感じです。

 
 なお、今回使った Gepolyx の機能はごく一部に過ぎません。他の機能については使うときに説明していきますが、「Gontamix's Aircraft Factory」の 「Gepolyx modeling manual」がとても詳しく、わかりやすいので ご覧になることをおすすめします。特に、「Edit」「Primitive」「View」の項目を押さえていただけると、次回からの工程がよりスムーズになります。


 第3回からは、実際に機体を作っていきます。お楽しみに。



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