第3回 〜 パーツを作る その1 〜



 第3回からは、実際に機体を作っていくわけですが、本来であればその前に資料集めという工程があります。図面や写真を見ながらどんな機体にしようか あれこれ考えるのはある意味一番楽しい部分なのですが、けっこう時間がかかります。資料が入手できたら製作に入るわけなのですが、複雑な曲面をもつ機体や、 多くの部品からなる機体をいきなり作るのは大変です。




 そこで我が StarGear が開発したのがこの1人乗りスポーツジェット「minagi」です。…かっこわるいとか、名前がアレだとか、ぶっちゃけ飛ばないだろこれとか、 いろいろ気になるとは思いますが、今回はとにかく作りやすいことを優先しましたので、その辺はご了承下さい。

 とりあえずこちらに完成機体と、その他のデータを詰め込んだファイルを用意しましたので、よろしければダウンロードして下さい。




 ではまず、胴体を作りましょうか。

 Gepolyx を起動し、「View」メニューから「Right View」を選ぶか、F6キーを押して下さい。左側からの視点になります。



 ※「View」メニューの「Left View」と「Right View」は左右が逆なので気をつけて下さい。


 続いて、「Block」メニューから「Solid Of Revolution」を選びます。このコマンドは回転体を作るコマンドです。



 例のカーソルが登場します。ここで鉛筆を右クリックすると、左のウィンドウが出てきます。

 
 これでカーソル位置の座標を入力できます。単位はメートルなので、長さがメートルで書かれている資料があればそのまま入力して作業ができます。
 このウィンドウは「Solid Of Revolution」だけでなく「Insert Vertex」でも出ますので覚えておきましょう。

 入力して「Ok」をクリックするとカーソルが移動します。この状態ではまだ頂点が打ち込まれていませんので、鉛筆を左クリックして頂点を打ち込みます。





 それぞれの頂点の座標は右のとおりです。端から順番に、

 入力して移動→頂点打ち込み

 という作業を繰り返していきます。 ちなみに大事なのは最初と最後の座標なので、 あとはわりと適当でもOKです。
(最初と最後の座標で回転軸が決まる)



 すべて済むと右図のような状態になるかと思います。ここでできあがった平面(うすあおのカマボコ型の部分)を左クリックすると
 
 このようなウィンドウが現れます。これは断面の分割数を入力するウィンドウで、数を増やせば増やすほど円に近くなりますが、それにつれてポリゴンも増えます。 今回はこのまま「Ok」をクリックして下さい。
 


 
 胴体のかたちができあがりましたね。ちなみに、「Block」メニューで作った形は自動的に表裏が設定されます。

 右ボタンでドラッグしたり、カーソルキーを使ったりして、いろんな角度から眺めてみましょう。 また「View」メニューの他の視点(F1〜F6 までのファンクションキー)も試してみましょう。

 ほか、今ある頂点を右クリックすると、その頂点を中心として視点が移動します。素早く移動したい時や、「Insert Vertex」コマンドと組み合わせて 座標の位置を調べたりする時に便利ですので、ぜひ慣れておきましょう。



 このままではいまいち胴体っぽくないので、キャノピー(窓)をつけましょう。

 
 その際に便利なコマンドがあります。「Special」メニューの「Cut Polyg By Plane」です。 これは「指定した平面と交わった他のポリゴンを切る」コマンドで、簡単に言えば「カッターの刃を作ってそれで切る」みたいな ものです。

 さっき作った胴体の機首部分にちょうどいい頂点がありますので、この高さでキャノピーのラインを描きたいところですが、 「Cut Polyg By Plane」をやるには3つの頂点がいるので、「Insert Vertex」で同じ高さの頂点をもう一つ作って それから頂点を指定しましょう。左図のようになればOKです。

 この緑の三角形が、いわゆる「刃」となる平面です。後は切りたいポリゴンを選択していけばどんどん切れます。ついでに頂点も 一緒に作ってくれます。

 胴体半分までやれば充分です。機首部分や反対側も忘れずにやっておきましょう。切り終わったらさっきの頂点は もういらないので「Delete Vertex」「Edit」メニューの「Delete None Used Vertex」で消して おきましょう。




 今度は後ろのラインを描きます。同じように点を3つ選んでカットしましょう。うるさいですが反対側も忘れずに!

 
 ラインが描けたら次は色を塗ります。「View」メニューから「Solid View With Light」をクリックします。 多分真っ青だと思いますので、まずはボディの色を「Primitive」メニューの「Select Color」で選びましょう。

 選び終わったら、「Primitive」メニューの「Paint All」を使います。「ポリゴンぜんぶ塗っていいの?」(英語)と聞いてきますので、よければ「Ok」をクリックしましょう。
 すべてのポリゴンが選んだ色になります。

 最後はさっき切ったキャノピーを塗ります。色を選んで「Paint Polygon」でキャノピー部分のポリゴンをクリックしていきます。この時頂点をクリックするとその頂点を使っている ポリゴン全部を塗ることができますよ。





 胴体が出来上がりました。「File」メニューの「Export SRF」で保存しましょう。名前は胴体であることが自分でわかればなんでもかまいません。



 さてここで初めての宿題です。まずはこちらの.srf ファイルをダウンロードして下さい。

 これはエンジンの取り付け部(パイロン)です。この上にエンジン本体を作ってもらうのが今回の宿題です。

 
 作例ではこんな形をしていますが、形が多少変わっても、大きさが少し違っても特に問題ないです。胴体と同じように 回転体ひとつで作れます。


 要は最初と最後の座標の高ささえ同じなら大丈夫です。作る前に「Insert Vertex」で大まかな輪郭を とっておくとやりやすいかも知れません。
(その時はあとで「Delete None Used Vertex」で消すのを忘れずに)

 色は旅客機のエンジンを参考にそれらしく塗ってみましょう。最初の完成イメージでは真っ白ですが、胴体の色にあわせて 本体やパイロンを塗ってもかまいません。

 できあがったらこれも保存しておきましょう。


 次回は胴体の後ろ半分(テイルブームと尾翼)を作ります。


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