.dat の項目とその解説


 ここでは、.dat ファイルの項目について少し詳しく解説します。

 ちなみに私 Takaty- は航空機が大好きですが、航空工学や流体力学などを専門に学んでいるわけではないので、 ここでの解説はあくまで YSFlight 上でのフィーリング、すなわちテストの結果だけをまとめたものになります。あらかじめ、 ご承知おき下さいませ。


 さて、各項目の解説をする前に、.dat で使用可能な単位についてまとめておきます。換算用の定数については各自でお調べ下さい。

 .dat で使用可能な単位
距離(長さ) : m(メートル), cm(センチメートル), ft(フィート), in(インチ)
面積 : m^2(平方メートル)
質量・推力 : kg(キログラム), t(トン), lb(ポンド)
時間 : sec(秒)
速度 : km/h(キロメートル毎時), m/s(メートル毎秒), kt(ノット), MACH(マッハ。つける位置は数値の後なので注意)
角度 : deg(度), rad(ラジアン)
出力 : HP(馬力)





 それでは、実際に.dat の項目を、大まかな目的別に見ていくことにしましょう。




機体の名前や種類に関するセクション ――機体を区別するための項目です。

IDENTIFY  機体の型式や名前を、「""」(ダブルコーテーション)で囲って入力します。空白を使いたい場合は「 _ 」(アンダーバー)を使います。
  ここでの名前が機体選択時に表示されます。
SUBSTNAM  ネットワーク対戦時においてクライアントに機体が導入されていない場合、かわりに表示する機体を設定します。
 表示したい機体の IDENTIFY を入力することで定義されます。
  20071020 テスト版以降のバージョンで有効です。それよりも古いバージョンではエラーの原因となりますのでご注意下さ い。
 
CATEGORY  機体の種類を指定します。YSFlight における機体の種類には、

  ・Normal(旅客機・軽飛行機など一般の航空機)
  ・Utility(その他の実用機・ヘリコプターなど)
  ・Aerobatic(曲技機)
  ・Fighter(戦闘機)
  ・Attacker(対地・対艦攻撃機)
  ・Trainer(練習機)
  ・HeavyBomber(重爆撃機)
  ・ww2Fighter(第2次世界大戦の戦闘機)
  ・ww2Bomber(第2次世界大戦の爆撃機)

  というのがあります。機体選択や、エンドランスモード(15分戦闘)・インターセプト(迎撃)ミッションの時に適用されます。
AIRCLASS  機体がヘリコプター(もしくは、それに似た操作をする機体)の場合、この行に「Helicopter」と入力します。固定翼機の場合は AIRCLASS 行そのものが不要です。





ジェット機に関するセクション ――機体がジェット機の場合はこれらの項目が必要になります。

AFTBURNR  アフターバーナーを装備しているかを定義します。TRUE で装備、FALSE で非装備となります。
THRAFTBN  アフターバーナーをいっぱいに使用した場合の推力を定義します。
FUELABRN  アフターバーナーをいっぱいに使用したとき、1秒間に消費する燃料の重さを定義します。
THRMILIT  アフターバーナーを使用しない状態での最大推力(ミリタリーパワー)を定義します。アフターバーナーを装備していない機体の最大推力はここで決まります。





 プロペラ機・ヘリコプターに関するセクション ――機体がプロペラ機やヘリコプターの場合は上のかわりにこれらの項目が必要になります。

AFTBURNR  プロペラ機やヘリコプターでも、この項目は残しておく必要があります。値はもちろん FALSE となります。TRUE だと自動操縦の動作に支障をきたします。
また、推力や燃料消費量を定義して補助ロケットを模擬することはできません。
PROPELLR  プロペラ機のエンジン出力を定義します。エンジンが2つ以上ある場合はその合計となります。
PROPEFCY  プロペラの効率を定義します。数値を上げると、同じ出力でもより高い速度が出るようになります。また、スロットルの操作に対する反応もよくなり、加速や減速がしやすくなります。
 ヘリコプターの場合はよりすばやい動きができるようになります。

次の行はヘリコプターの場合のみ必要です。

PROPVMIN  T=P/V が有効になる最小の速度です。小さいとすぐ離陸するようになります。





重量・その他動力に関するセクション ――ジェット機・プロペラ機・ヘリコプターいずれの機体でも必要です。

WEIGHCLN  機体の自重です。実機の資料にある「Empty weight」の値が使えます。
WEIGFUEL  機体の最大燃料搭載量を定義します。実機の資料では「L」(リットル)が使用されていることが多いので、使用する燃料の比重を調べた上で、「kg」または「t」に直す必要があります。
 機体選択で燃料を 100% にすると、ここで指定した分だけ燃料が積み込まれます。
WEIGLOAD  機体のペイロード(最大積載量)を定義します。乗客や貨物に関するデータなどを参考にするとよいでしょう。
FUELMILI  アフターバーナーを使用しない状態での最大推力(ミリタリーパワー)のとき、1秒間に消費する燃料の重さを定義します。
 アフターバーナーを装備していない機体や、プロペラ機・ヘリコプターの燃料消費量はここで決まります。
THRSTREV  スラストリバーサや、プロペラのリバースピッチなど、通常とは逆向きの推力を得られる装置を取り付けます。ヘリコプターや VTOL 機でも使うことができます。
 数値は通常の推力に対する逆噴射の割合です。例えば 0.5 の場合は、通常推力の半分の力が逆噴射に使えることになります。
 数値を上げればより強い力を出せますが、1.0 以上にしても変化はありません。





固定装備の位置に関するセクション ――各種固定装備の位置を、重心位置(原点)からの距離(X,Y,Z)で指定します。

COCKPITP  パイロットの F1 視点の位置です。
EXCAMERA  追加視点用のカメラの位置を定義します。

 まず、カメラに名前をつけます。名前は何でもかまいませんが、「""」(ダブルコーテーション)を前後につけることに気をつけて下さい。
 
 次に、基準となるカメラの位置を X,Y,Z の各座標で指定します。
 続いて、カメラの回転角度を ヨー、ピッチ、ロールの順に指定します。

 最後に、カメラのタイプを指定します。「INSIDE」は通常の F1 視点と同様に cockpit.srf が表示されます。
「OUTSIDE」だと表示されなくなりますので、どちらか一方を選んで記入します。

 EXCAMERA "copilot" 0.66m 1.69m 23.91m 0deg 0deg 0deg INSIDE

 最終的にこのような感じになります。追加視点の数に制限はないようです。
 また、この EXCAMERA 行は 20060720 テスト版以降のバージョンで有効です。それよりも古いバージョンではエラーの原因となりますのでご注意下さい。

INSTPANL  アナログ計器の配置を指定する.ist ファイルを、fsmain(o).exe からの相対パスで指定します。
LEFTGEAR  左メインギア(左主脚)が接地する位置です。
RIGHGEAR  右メインギア(右主脚)が接地する位置です。
WHELGEAR  ステアリングの可能なノーズギア(前脚)またはテイルギア(尾脚)が接地する位置です。
ARRESTER  艦上機に装備されるアレスター(着艦フック)の位置です。ここがワイヤー上を通過すると、ワイヤーが伸びるようになります。
MACHNGUN  機銃口の位置です。ここから弾丸が出ます。
MACHNGN2  機銃口の位置です。ここでは「2」となっていますが、「8」まで増やすことができます。(つまり固定機銃は8丁まで)
GUNDIREC  3つの座標によって決まるベクトルによって、機銃口の方向を定義します。(いわゆる斜め銃などがつけられます)
 なお、複数の機銃がある場合はすべての機銃に適用されるので注意が必要です。
SMOKEGEN  曲技機などに装備されているスモーク発生装置の、パイプの位置を定義します。ここからスモークが出るようになります。数は1つまでです。
VAPORPO0  高G機動を行った時にベイパーが発生する位置です。可変翼機の場合、翼が非展開の時の位置を指定します。
VAPORPO1  高G機動を行った時にベイパーが発生する位置です。可変翼機の場合、翼が展開している時の位置を指定します。

固定翼機の場合、上2つの位置は同じにしておきます。また、左右非対称の位置からベイパーを出したり、ベイパーを増やしたりすることは できないようです。






その他のセクション ――上記以外の、機体に関する項目です。

HTRADIUS  機外視点での、機体とカメラとの距離を定義します。
STRENGTH  機体の耐弾能力を定義します。数値を上げるほどダメージに強くなります。
 ちなみに、13 以上でミサイルの直撃に耐えられるようになります。





運動性能に関するセクション ――機体がどの程度まで(有効に)運動できるのかを決める項目です。

CRITAOAP  機首上げの限界角度を定義します。この値が大きいほど、大きな機首上げができるようになります。
 この角度を越える機首上げを行うとすぐに失速状態に入ります。
CRITAOAM  機首下げの限界角度をマイナスで定義します。この値が小さい(絶対値が大きい)ほど、大きな機首下げができるようになります。
 この角度を越える機首下げを行うと、やはり失速状態に入ります。
CRITSPED  機体が最も運動しやすい速度を定義します。
MAXSPEED  機体の最高速度を定義します。





可動装備に関するセクション ――スポイラー(エアブレーキ)、引き込み脚、可変翼の装備を選択できます。

HASSPOIL  スポイラーを装備しているかを定義します。TRUE で装備、FALSE で非装備となります。
RETRGEAR  引き込み脚を装備しているかを定義します。TRUE で装備、FALSE で非装備(すなわち固定脚)となります。
VARGEOMW  可変翼を装備しているかを定義します。TRUE で装備、FALSE で非装備となります。





揚力と空気抵抗の変化に関するセクション ――上3つの装備と、フラップの動作による影響(効果)をこのセクションで決めます。

CDSPOILR  スポイラー使用時の空気抵抗が、未使用時を1としてどれだけ付加(増加)されるかを定義します。
CDBYGEAR  引き込み脚展開時の揚力が収納時を1としてどれだけ付加(増加)されるかを定義します。

CLVARGEO  可変翼展開時の揚力が非展開時を1としてどれだけ付加(増加)されるかを定義します。
CDVARGEO  可変翼展開時の空気抵抗が非展開時を1としてだけ付加(増加)されるかを定義します。

CLBYFLAP  フラップ最大展開時の揚力が非展開時を1としてどれだけ付加(増加)されるかを定義します。
CDBYFLAP  フラップ最大展開時の空気抵抗が非展開時を1としてどれだけ付加(増加)されるかを定義します。

例えば、どれかの数値を 0.5 とした場合、揚力や空気抵抗は非展開時(未使用時)の 1.5 倍になるということです。
数値を上げるほど「浮く」もしくは「減速する」……つまり「よく効く」ということになります。

また、主翼上面に展開するスポイラーは、実際には揚力を小さくする効果も持ちますが、.dat にはこの効果を定義する項目はありません。





主翼面積に関するセクション ――主翼面積を決めます。

WINGAREA  主翼の総面積を定義します。





回転に関するセクション ――機体が基本となる3軸を中心にどのくらい回転できるかを決める項目です。

MXIPTAOA  機体が受け付ける最大ピッチ変更角度/毎秒を定義します。
 数値が大きいほど速いピッチングができるようになりますが、CRITAOAP,CRITAOAM が小さい場合、ピッチング中に失速してしまう場合があります。
MXIPTSSA  機体が受け付ける最大ヨー変更角度/毎秒を定義します。
 数値が大きいほど速いヨーイングができるようになります。
MXIPTROL  機体が受け付ける最大ロール変更角度/毎秒を定義します。
 数値が大きいほど速いローリングができるようになります。





反応と安定に関するセクション ――操縦のしやすさに関する項目です。

MANESPD1  機体が操縦に反応する最小の速度を定義します。これ以下の速度では、ステアリング以外の舵がまったく効かなくなります。
 設定によっては失速からの回復ができなくなる場合がありますので注意しましょう。
MANESPD2  機体が他の項目での設定どおりに機動できる最小の速度を定義します。これ以下の速度では機動性や安定性が低下します。
CPITMANE  ピッチ操作に対するモーメント係数を定義します。数値が高いほど操作に対する反応がよくなり、速い速度で回転できるようになります。
CPITSTAB  ピッチ操作に対する安定性係数を定義します。数値が高いほど、ピッチングを止めてその角度を保つのが楽になります。
CYAWMANE  ヨー操作に対するモーメント係数を定義します。数値が高いほど操作に対する反応がよくなり、機首を左右に大きく振ることができるようになります。
 また、地上でのステアリングも軽くなります。
CYAWSTAB  ヨー操作に対する安定性係数を定義します。数値が高いほど、ヨーイングを止めるのが楽になります。また、直進性がよくなります。
CROLLMAN  ロール操作に対するモーメント係数を定義します。数値が高いほど、操作に対して素早く反応するようになります。
 また、操縦桿をもどした時の反応もよくなるため、結果としてロールがぴたっと止まるようになります。





VTOL に関するセクション ――垂直離着陸用に装備される推力偏向装置の特性や、VTOL 機特有の機動についての項目です。

TRSTVCTR  VTOL のための推力偏向装置を装備しているかを定義します。TRUE で装備、FALSE で非装備となります。
TRSTDIR0  3つの座標によって決まるベクトルによって、初期状態での推力の向きを定義します。
TRSTDIR1  3つの座標によって決まるベクトルによって、PageDown キーをいっぱいまで押した時の推力の向きを定義します。

機体によっては、初期状態での推力が下向きになるものもあります。
(非常に大きなプロペラを持つティルトローター機など)

 また、TRSTDIR0,1 で定義したベクトルは向きだけが適用されます。ベクトルの長さに比例して、推力が大きくなることはありません。

PSTMPTCH  VTOL 使用時に機体が受け付ける最大ピッチ変更角度/毎秒を定義します。
PSTMYAW_  VTOL 使用時に機体が受け付ける最大ヨー変更角度/毎秒を定義します。
PSTMROLL  VTOL 使用時に機体が受け付ける最大ロール変更角度/毎秒を定義します。

MANESPD1,MANESPD2 のうち、より遅い方の速度を下回ると、「VTOL状態」とみなされ、これらの設定が適用されます。

 また、VTOL 装置を持たない機体であっても、PSTMPTCH PSTMYAW_ PSTMROLL の3つのみを表記しておくことで、失速時における機動、いわゆる「ポストストール機動」が可能になります。





初期状態に関するセクション ――フィールドに出た直後(スタート時)における、機体の状態についての項目です。

CTLLDGEA  引き込み脚の状態です。TRUE で展開、FALSE で収納です。
CTLBRAKE  ギアブレーキ(車輪にかかるブレーキ)の状態です。TRUE でブレーキオン、FALSE でブレーキオフです。
CTLSPOIL  スポイラーやエアブレーキの状態です。1.0 で展開、0.0 で収納です。
CTLABRNR  アフターバーナーの状態です。TRUE でバーナーオン、FALSE でバーナーオフです。
CTLTHROT  スロットルの状態です。1.0 でフルパワー、0.0 でスローです。
CTLIFLAP  フラップの状態です。1.0 でフルダウン、0.0 でフルアップです。
CTLINVGW  可変翼の状態です。1.0 で低速モード、0.0 で高速モードです。
CTLATVGW  可変翼を自動で動かすかを定義します。FALSE の場合、キー操作により好きな場所で固定することができます。

VGWSPED1  可変翼がいっぱいまで展開する速度です。
VGWSPED2  可変翼がいっぱいまで収納する速度です。

POSITION  (現在調査中 通常は 0m 3ft 0m)
ATTITUDE  (現在調査中)
INITFUEL  初期状態での燃料搭載量を、最大搭載量の割合で定義します。(75% 以外にしても、機体選択時には 75% になります)
INITLOAD  初期状態での積載量(ペイロード)の重さを定義します。
INITSPED  初期状態での速度を定義します。(但し、マップのスタートポジションで速度が定義されている場合は無視されます。)





武装に関するセクション ――機銃の設定や、ミサイル、無誘導爆弾、ロケット弾の搭載に関する項目です。

GUNPOWER  機銃1丁あたりの威力を定義します。この行がない場合は自動的に GUNPOWER 1 とされます。
GUNINTVL  機銃弾の発射間隔を秒単位で定義します。単位[sec]はあってもなくてもかまいません。
GUNSIGHT  目標を追尾する照準(ガンサイトピパー)の表示を定義します。TRUE で表示、FALSE で非表示になります。
INITIGUN  機体選択時に搭載されている機銃弾の数です。
INITIAAM  機体選択時に搭載されている空対空ミサイルの数です。
INITIAGM  機体選択時に搭載されている空対地ミサイルの数です。
INITBOMB  機体選択時に搭載されている無誘導爆弾の数です。
INITIRKT  機体選択時に搭載されているロケット弾の数です。
LOADWEPN  機体選択時に搭載されている各種兵装の数ですが、上記の INIT 〜 で始まる項目よりも若干詳しく指定できます。各兵装の名称は

  ・AIM9(短距離空対空ミサイル)
  ・AIM120(中距離空対空ミサイル)
  ・AGM65(空対地ミサイル)
  ・RKT(ロケット弾)
  ・B250(250 ポンド無誘導爆弾)
  ・B500(500 ポンド無誘導爆弾)

 となっています。たとえば、短距離空対空ミサイルと空対地ミサイルをそれぞれ4つずつ搭載しておく場合は
  
  LOADWEPN AIM9 4
  LOADWEPN AGM65 4
  
 となります。なお、これを使うには後述する MAXN 〜で始まる項目が必要です。
  
HRDPOINT  武装を取り付ける装置(ハードポイント)の位置と、そこに取り付け可能な兵装を指定します。たとえば、
  
  HRDPOINT -3.6m -0.65m -1.5m AGM65 B500 B250
  
 となっている場合は、同じ場所に空対地ミサイルと2種類の無誘導爆弾を装着できるようになります。
 
 実機においては機体の強度の関係上、翼端に行くにしたがって取り付け可能な兵装に制限が出てくるようです。
 軍用機に関する書籍やプラモデルの説明書などを参考にしてみましょう。
 
LMTBYHDP  上記ハードポイントの設定を最大搭載数とするかどうかを定義します。TRUE の場合はハードポイントの設定以上に兵装を搭載できません。
 FALSE の場合はハードポイントの設定数を超えて兵装を搭載することができます。大型爆撃機など、投下装置よりも搭載する兵装の数が
 はるかに多いような場合に使います。
 
WEAPONCH  初期状態において選択されている兵装の種類を定義します。
MAXNMGUN  機体に搭載可能な機銃弾の最大数です。
MAXNMAAM  機体に搭載可能な空対空ミサイルの最大数です。
MAXNMAGM  機体に搭載可能な空対地ミサイルの最大数です。
MAXNBOMB  機体に搭載可能な無誘導爆弾の最大数です。
MAXNMRKT  機体に搭載可能なロケット弾の最大数です。

AAMVISIB  搭載中(発射前)の空対空ミサイルを表示するかどうかを定義します。TRUE で表示、FALSE で非表示となります。
AGMVISIB  搭載中(発射前)の空対地ミサイルを表示するかどうかを定義します。TRUE で表示、FALSE で非表示となります。
BOMVISIB  搭載中(投下前)の無誘導爆弾を表示するかどうかを定義します。TRUE で表示、FALSE で非表示となります。
RKTVISIB  搭載中(発射前)のロケット弾を表示するかどうかを定義します。TRUE で表示、FALSE で非表示となります。
  
 機体内部に兵装を収納する機体の場合、FALSE にしておくと描画の負荷軽減に効果があります。
 逆に TRUE にしておくと、開いたドアから兵装が見えてよりリアルになります。

BOMINBAY  無誘導爆弾投下の際に爆弾倉のドアを自動で開けるかどうかを定義します。TRUE で自動、FALSE で手動となります。
  
 無誘導爆弾以外の武装を発射する際に、自動でドアを開くように設定することはできません。
 また、この項目を TRUE にしても、閉じるのは手動になります。
 
SMOKEOIL  スモーク発生用に搭載するオイルの重量を定義します。
 
 なお、スモークを大量に消費してもこの重量に変化はありません。(つまり「兵装としての重さのみ」ということ)
 当然、オイル切れもありませんので、スモーク発生装置さえ搭載しておけばいくらでもスモークを出すことができます。





ステルス性に関するセクション ――レーダー反応の大きさを設定する項目です。

RADARCRS  機体そのもののレーダー照射面積を定義します。通常は 1.0 です。数値を小さくすればするほどレーダーに探知されにくくなります。
BMBAYRCS  爆弾倉のドアを開いたときのレーダー照射面積を定義します。設定方法は上の RADARCRS と同じです。
 例えば、RADARCRS が 0.1 のステルス機であっても BMBAYRCS が 1.0 であれば、ドアを開いた時だけは通常機並みにレーダーに反応してしまうことになります。
 
 CATEGORY が、ww2fighter または ww2bomber の場合はもとからある程度ロックオンしにくくなっています。
 
 また、レーダー反応となっていますが、実際は赤外線誘導の AIM-9(短距離空対空ミサイル)のロックオンも抑えることができていますので、エンジンからの排気なども考慮された、総合的なステルス性が変化する…と考えるとよいでしょう。





巡航と着陸に関するセクション ――機体の総合的な性能に関係する項目です。

REFVCRUS  巡航速度を定義します。
REFACRUS  巡航高度を定義します。
REFTCRUS  REFVCRUS, REFACRUS で定義された巡航状態を維持できるスロットルの位置を、全開を 1.0 とした割合で定義します。
REFVLAND  着陸速度を定義します。
REFAOALD  着陸時の機首上げの角度を定義します。
REFLNRWY  REFVLAND(着陸速度)で定義した速度から、どのくらいの距離で止まれるかを定義します。距離を短くすればするほど、ギアブレーキの利きがよくなります。
REFTHRLD  着陸時のスロットル開度を定義します。
 
 このセクションでは、巡航・着陸の状態から空気抵抗や揚力の基準値や変化率を算出します。

 低いスロットルでも高速で巡航可能な機体は、それだけ抵抗が少ないということになります。また逆に、着陸系の数値を高めると、スロットルを下げた時に減速しやすく、 また降下しやすい機体になるようです。特に、アプローチ時に加速しがちで、いつまでも降下しないと不便ですから、ある程度は「沈む」ようにしておかなくてはなりません。フラップやスポイラー(エアブレーキ)などの効果を高めて これらの傾向にある程度変化を与えることもできますが、まずはできるだけここで調整してみるのがよいと思います。
 
 また、YSFlight ではタイヤがロックしてスリップすることがないので、現実では不可能な、強力なブレーキングも可能です。ただし、タキシングなどの低速時には逆にブレーキが効きすぎて困ることも 考えられますから、何度かテストして、最適なブレーキ強度を見つけてみましょう。

 いろいろ言っておりますが、私の場合、このセクションに関しては試行錯誤を繰り返して、感覚的につかみかけているといった状況です。
 あまりよい説明ができず、大変申し訳ありません。




ターレット
回転銃座に関するセクション ――大型爆撃機や攻撃ヘリコプターなどに装備されている、回転可能な機関銃や機関砲に関する項目です。

 
 ここは設定が複雑なうえ、.dnm ファイルとの連携も行う必要がありますので、YSFSモデリング用語集Wiki の回転銃座の項目を参照して下さい。
 実際の設定例もあってよりわかりやすくなっておりますので、見ていただければと思います。






コメント ――項目の簡単な説明や、メモをしておきたいときに使います。

REM  この後ろにある文字はコメントとみなされます。効果がおよぶのは1行までです。
#  REM とまったく同じです。

inserted by FC2 system